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アユの塩焼きが旨いと思わない日本人はきっとそんなに多くなかろう

アユは、香魚とも書かれるように、独特の香気をもっています。今が旬の、まさに夏の川魚の代表と言ってもいいでしょう。

料理法

皮は比較的しっかりしていますが、鱗は細かくほとんど気になりません。骨は軟らかく、炙れば食べられるほどです。身は飴色がかった白身で、熱を通しても硬くなりません。

天然モノは生食、焼く、揚げる、煮るなど、養殖モノはソテーなどにいいです。

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生食

鮮度のいい、そして比較的多きな天然モノなら、是非、生食を試してみてください。アユ独特のスイカを思わせる匂いが実に旨いです。また、若いアユの内臓を取り、非常に薄い輪切りにした「背ごし」は、食感もよく旨みも強く、格別です。

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塩焼き

アユ料理の基本は、何と言っても塩焼きですね。振り塩をしてすぐに焼きます。6~7月のアユは、骨も皮も柔らかく、丸ごとかぶりついてしまいましょう。ああ堪らん。また、秋の「落ち鮎」の子持ちや白子持ちも、旨みたっぷりで別の趣きがあります。蓼酢(たです)や柑橘類を添えてどうぞ。

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揚げもの

稚鮎、氷魚(ひお)、小アユは天麩羅にしても旨いです。大形のモノはフライにするといいでしょう。

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ムニエル

風味の少ない養殖モノは、バターを合わせるといいです。小麦粉をつけてソテーするムニエルで旨く仕上がります。

鮎飯

素焼きにしたアユをしょうゆ味でご飯に炊き込んだもの。天然アユの風味が生きていて旨いです。

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うるか

アユの内臓を塩辛にしたもので、「しぶうるか(渋うるか)」だとか「にがうるか(苦うるか)」ともいいます。強い苦みの中に旨みと微かな甘みが感じられ、酒の肴に絶品です。その他、卵巣や白子のみで作る「子うるか」、アユ総てを塩辛にした「身うるか」などもあります。

煮るなどその他の料理

成魚はこってりと煮つけ、赤煮(溜り醤油の煮上げ)、山椒煮、南蛮漬、粕漬けなどに。海産の稚鮎や氷魚は佃煮、釜揚げなどに。火を通して日持ちのする加工品も、旨いです。

縄張り意識の強い香魚

水のキレイな河川で獲れる稚魚や若アユは、西瓜のようないい香りがします。香りは食性の影響が大きいと言われています。養殖モノはこの香りがほとんどありません。

河川のアユは、主に川底の石についた藻類を食べています。この餌場を確保するため、群れず、縄張りを作ることでも知られています。自分のテリトリーに入ってきた他の個体には、体当たりして追い出そうと攻撃します。この性質を利用するのが「友釣り」です。

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旬は初夏から夏、但し落ちアユもまた旨し

前述のとおりアユは友釣りの対象魚として釣り人にも人気が高く、天然モノのみならず毎年各地の河川で稚魚が放流されています。

毎年解禁日は初夏ですが年々早まる傾向にあります。概ね6月1日前後ですが、早いところは5月1日に解禁されます。資源保護のため、それぞれの河川で定められた期間しか釣る事が出来ません。11~5月が禁漁のところが多く、旬は、この禁猟明けの6月~8月頃で、特に7月の若鮎が骨も柔らかく旨いとされています。

しかし一方、産卵前に栄養を蓄え、しかも子持ちの「落ち鮎」を好む向きも多いです。主に河川に簗をしかけて漁獲するのが一般的です。落ち鮎の旬は幅があり、東北では8月下旬頃から始まり、近畿では9月~10月にかけて、九州では10月になってからです。

両側回遊し1年で一生を終える年魚

アユは北海道南部から朝鮮半島、ベトナム北部など東アジア一帯に分布し、その多くは日本の河川に遡上します。両側回遊(りょうそくかいゆう)といい、海水/淡水を行き来する魚です。

秋に河口近くで孵化したアユの仔魚は、河口からほど近い海でプランクトンや小エビなど動物性蛋白を摂って育ちます。春になると5~10cm程の稚魚となり、河を遡上しはじめます。食性も、岩に付いている藻を食べるよう植物性に変わり、それに合わせて歯の形状や体色なども変化します。

体長が10~15cm程に成長した初夏のアユを若鮎と呼びます。体色は灰緑色で、背ビレの後ろ辺りに黄色い楕円形の斑紋が出現し、歯が櫛のような形に変化します。

30cm近くになるものもいますが、概ね20~25cm程が成熟した個体です。背は黒っぽく、体全体に黄色味がかかり、黄色い斑紋もより明瞭になります。

秋になり産卵期を迎えると、更に体つきや顔つきが変化し、顎から尾の付け根にわたって腹にオレンジ色の帯が出ます。これを婚姻色と言います。背から体側にかけては黒く、体表がざらついた感じになります。生殖にあたっては、1匹のメスの産卵に対し複数のオスが射精することが知られています。通常アユは1年でその一生を終えることから年魚とも書かれます(鮭と同様生殖活動は生涯1度のみで、成熟に時間がかかる個体は2年以上生きる場合もあります)。

主な産地は天然モノと養殖モノで違う

天然モノ、または稚魚放流による半天然モノ

2016年の漁獲量で見ると、全国で2,400t程度。都道府県別では神奈川県、茨城県、岐阜県の順となっています。

河川ごとに見ると、多い順に神奈川県の相模川、栃木県から茨城県にかけて流れる那珂川、鵜飼漁で知られる岐阜県から三重県にわたる長良川となっています。

養殖モノ

高級食材であるアユは各地で盛んに養殖されており、天然モノの倍以上が流通しています。2016年で見ると全国で5,200t程度で、これは内水面(淡水環境)で養殖される魚種としては、ウナギに次ぐ生産規模です。都道府県別では愛知県、和歌山県、岐阜県の順となっています。

【出典】農林水産省 漁業・養殖業生産統計

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両側回遊しない琵琶湖産のコアユ

琵琶湖に棲息する「コアユ」と呼ばれるアユは、日本本土産の海産アユ(所謂「オオアユ」)と10 万年前に別離された種と推定されており、遺伝的に異なることが知られています。ただし、正式な亜種としては分類されていません。

生態的にも特殊で、仔魚期に海には下らず、海の代わりに琵琶湖を動物を捕食する場とします。春になると琵琶湖に流入している河川へ遡上し、川の苔を食べて大きく成長するものと、遡上せず湖内でミジンコなどプランクトンを餌として大きく成長しないまま一生を終える2系統が存在します。これらコアユは、海水では生きていけない体質になっています。

琵琶湖産アユは、産卵数が多く縄張り意識が強く、友釣りには好都合で、幼魚として他の河川に放流されているケースが多いようです。しかしこれらコアユがもともとのアユと交雑した場合、その稚魚は海では生きられなくなる(両側回遊しない)ことが判っており、海産アユ激減の原因ではないかと危惧されています。

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コメント

  1. debux2 より:

    生食の写真が美味そう・・・
    うるかで冷酒、くぅ~

  2. souxouquit より:

    debux2さん!
    うるかで冷酒は、堪りませんね。

  3. souxouquit より:

    Sakana_Bossさん!
    友釣り、難しいんですね。
    アユの苦さは格別ですね!